生理前から生理中の辛い症状を軽減してくれたり、避妊効果やニキビの改善の期待もできる、女性の強いミカタの低用量ピル。
飲んでみようかなと思っても、副作用が気になりますよね。
色々な副作用がある中でも、よく耳にする「ピルを飲んで太った」という声。
私も低用量ピルを処方してもらおうかな、と考えた時に「ピル飲んだら太るなんてイヤだな」と思い、飲むのを迷ったほどです。
ピルを飲むと本当に太るのか?
私が調べた情報と、他の副作用についてもこれからお伝えしていきますね。
※こちらの記事は日本産婦人科学会編「低用量経口避妊薬(OC)の使用に関するガイドライン(改訂版)」を参照にしています。
低用量ピルを飲むと「太る」と思われる2つの理由
低用量ピルを飲むと「太る」は本当なのでしょうか?
色々と調べた結果
低用量ピルには体重を増加させる作用はない
ということが分かりました!
日本産科婦人科学会編の医師向け情報提供資料によると、低用量ピル服用と体重増加との間の因果関係は立証されなかったという内容が記載されていましたよ。
しかし、低用量ピルを実際に飲んでいる人の口コミでは、「太った」と声が多く見られるんですよね。
私はどうにも気になってしまい、診察が無料のオンラインでピルを処方してもらえるところに相談してみましたよ!
直接、産婦人科の先生に相談できたので、とても安心できました。
太ったと感じるのには
- むくみ
- 食欲が増す
上記2つの理由があると分かりました。
➀むくみにより太ることがある
低用量ピル服用中のむくみは、ピルに含まれるプロゲステロンという女性ホルモンの1つに、水分を溜め込む作用があるためだとのことです。
これにより、不要な水分を体に溜め込んでしまい、むくんで太って見えてしまったり、体重が増えて太ったと感じてしまうようですよ。
②食欲が増して体重増加してしまうことがある
低用量ピルの副作用には「食欲亢進」「食欲不振」があり、発生頻度としては食欲亢進が0.2~1.9%、食欲不振が0.1~1.9%と、どちらもほぼ同じ割合で発生するそうです。
食欲亢進の副作用が出てしまう人は、どうしても食べる量が増えてしまうので、結果的に体重増加に繋がってしまいます。
低用量ピルを飲んで太るのを防ぐ3つの方法
副作用は人にもよりますが、多くの人は飲み始めてから2~3ヶ月程度で落ち着いてくると言われています。
副作用が落ち着くまでは辛いですが、少しでも太らないように、何か対策をしないといけないですよね。
そこで、太るのを防ぐために3つの方法をご紹介しますね。
- むくみを防ぐ
- 食べ過ぎないようにする
- 低用量ピルの種類を変える
上記3つの詳しい対策をみてみましょう。
➀むくみを防ぐ
体重が増えてなくても、むくみで見た目が太ったと感じるのはイヤですよね。
むくみを改善させる基本的な対策としては
- 適度な運動
- マッサージをする
- 塩分やアルコールを控える
- 体を冷やさないようにする
- 着圧ソックスを履く
ありきたりですが、やはり生活習慣を整えることです!
ピルの飲み始めから、なるべく早く対策をして、むくみにくい身体作りをしていきましょう!
②食べ過ぎないようにする
食欲が増しているときに、食べ過ぎないようにするのは難しいことですが、太らないためには対策が必要ですよね!
よく噛んで食べることを意識したり、おやつをナッツ類に変えてみたり、むくみを解消してくれるカリウムを多く含んだものを食べるのも一つの手です。
バナナやアボカド、きゅうりやほうれん草、さつまいもや大豆、ナッツ類などに、カリウムが多く含まれていますよ!
③低用量ピルの種類を変える
3ヶ月以上経っても、むくみなどの症状が軽減しないようであれば、低用量ピルの種類を変えてみるのも良いでしょう。
低用量ピルにはたくさんの種類があるので、薬の種類を変えることで、症状が軽減される可能性もありますよ!
変える際は、医師に相談して、自分に合う薬を処方してもらってくださいね。
低用量ピルの副作用の種類や発生頻度はどのくらい?
低用量ピルを服用し始めて副作用がでるかどうかは人それぞれです。
副作用が辛い人もいれば、全くないという人もいるんですよね。
しかし、今から低用量ピルを飲む予定の人は、あらかじめどんな副作用があるのかは知っておいた方が良いでしょう。
では早速、低用量ピルの副作用と、発生頻度がどのぐらいの割合かを見てみましょう。
日本産科婦人科学会編の医師向け情報提供資料によると、低用量ピルの副作用としては、吐き気や嘔吐が発生する人が多いようです。
※下の表は、複数の副作用の中から発生頻度の高いもの記載しています。
副作用 | 発生頻度 |
---|---|
吐き気・嘔吐 | 1.2~29.2% |
乳房の張り | 0.1~20.0% |
頭痛・偏頭痛 | 3.4~15.7% |
乳房痛 | 1.0~12.3% |
下腹部痛 | 0.1~6.9% |
浮腫 | 1.0~3.2% |
体重増加 | 0.8~2.2% |
食欲亢進 | 0.2~1.9% |
食欲不振 | 0.1~1.9% |
けん怠感 | 0.7~1.7% |
眠気 | 0.3~1.2% |
副作用のピークは飲み始めて1~2か月で、3か月程度で多くの人は気にならなくなると言われています。
副作用の症状は、低用量ピルの種類を変えることで解決する可能性もありますので、自分に合ったピルを処方してもらうのも一つの方法です。
実際に服用を続けていたら副作用がなくなったり、ピルの種類を変えてもらって落ち着いたという声もありましたよ!
副作用がつらい時は、我慢したり、自己判断で飲むのを中止せずに、まずは処方してもらった医師に相談してくださいね!
低用量ピルを飲めない人もいる!血栓症のリスクがあるかをチェックしよう
低用量ピルにはもう一つ覚えておかないといけない副作用があります。
それが「血栓症」です。
血栓症とは、血管内に血のかたまり(血栓)ができることで、血管がつまってしまう病気です。
低用量ピルには、この血栓症の発症リスクを増加させるという副作用もありますので、注意が必要です。
「低用量経口避妊薬、低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤ガイドライン(案)」によると、血栓症の発現頻度は以下のようになっています。
女性10,000人に対して
ピルを飲んでいない女性→1~5人
ピルを服用している女性→3~9人
低用量ピルを飲んでいると血栓症の発症リスクは上がりますが、発症する確率は非常に低いと考えられています。
しかし、低用量ピルは誰でも飲める薬ではないんです。
血栓症や心筋梗塞などのリスクが高まるため、ピルを服用できない人や、慎重に処方してもらう必要がある人がいますので、自分に当てはまる項目があるか確認してみて下さいね。
- 喫煙者
- 40歳以上の人
- 高血圧の人
- 肥満の人(BMIが30以上)
- 前兆がある片頭痛のある人
- 糖尿病や脂質異常症などにかかっている人
- 家族が血栓症に関連する病気や乳がんにかかったことがある人
- 授乳中の人
- 35歳以上でタバコを吸う人(1日15本以上)
- 50歳以上、もしくは閉経している人
- 過去に血栓症に関連する病気にかかったことがある人
- 重度の高血圧の人
- 重度の肝障害のある人
- 乳がんや子宮がんにかかっている人
上記の項目に当てはまる人は、必ず担当の医師に伝えて下さいね!